結婚生活には、傷つき合いも、涙もつきものであるけれども、上手な傷つき合い方によって傷を少なくすることができれば、それにこしたことはないですよね。別な言い方をすると、喧嘩のルール、口論のルール、話し方のマナーなどを知っていて、身につけていれば、余計な傷つき合いをしなくてすむのだということです。ということは、要するに“愛し方”をわきまえていれば、傷つき合いを少なくすることもできるし、同じ傷つき合うにしても、ダメージを多く与え合わずにすむということでしょう。少なくとも、ボクシングのように、決定的なダメージを与えてノックーダウンさせる、などということは起こさなくてすむのではないでしょうか。ところで、ついでにボクシングにたとえて言えば、ミス・マッチということもありますね。双方の技能や体力のレベルがかみ合わず、全然“争い”にならないというペアです。片方が空振りばかりして、初めから喧嘩にならないとか、最初のラウンドでダウンしてしまうというペアです。同じように、夫婦のペアにもミス・マッチというのがあるわけです。全く別のレベルで争っていて、話や、生活がかみ合っていないというカップルが。ミス・マッチといえば、登山のパートナーがミス・マッチというのは悲劇です。登山に必要な体力の適性を欠いたパートナーと山登りしたら大変です。そのパートナーはもとより、自分の生命さえ落としかねないほど危険であることは、登山の経験が少しでもある人なら知っています。初歩的な常識です。しかし、結構これと同じような過ちを犯して結婚生活に踏み切る人がいるんですね。「結婚という名の山」を登るには、結婚生活、つまり、共同(協同でもある)生活を送るのにふさわしい適性が必要なことは言うまでもないことだけど、それをどうもしっかりと確かめずに“山登り”を始めてしまう人がいるんですね。ほんとに危険な話だと思うんだけど、そのことにご当人は案外気がついていないんですよ。そして、自分が危険な過ちを犯したことを“山登り”を始めた後で、結婚生活の何合目かに至った段階で知らされるという人が案外多いんです。
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