「結婚しないこと」には失敗は伴わない

2011.08.04

結婚に対する考え方そのものも、多様になってくれば、結婚しないという選択肢が加えられることになっても不思議ではない。ライフスタイルの選択肢が多様になるにつれ、結婚しないことは少しもマイナスでないばかりか、むしろスマートと考える価値観も生まれている。たとえば、こんな女性がよくいる。結婚願望、結婚に対する期待はもっている。しかし、結婚したらこんなに自由に遊べないなと感じる。ばりばりと仕事をする独身の先輩をかっこうよく思う。自分一人の力で生きていける自信はある。つき合っている彼は悪くないが、二人で結婚に向かって心を合わせる状況にはない。「結婚してもしなくてもいいや」という中途半端な心境。結婚しないことが容認され、さらには人によってスマートにも感じるようになったとき、その価値観の変化の中で、結婚はすべきものであると強く確信することはできない。昔と違って、男性にすがらなくても女性は生きていける。結婚というものの存在が少し軽くなって、生きがいというものとも直接には結びつきにくい。冷静に考えれば考えるほど結婚に踏み切ることの意味、意義をはかりかねる場面は当然増えてくるはずである。「結婚しない」という意思表示には至らずとも、「結婚しなくてもいい」という消極的是認の水際に立つことも珍しくなくなるのである。「結婚すること」にはさまざまな失敗が起こるが、「結婚しないこと」には原則として失敗は伴わないものである。