『伸芽会』草創期のストーリー

2011.03.31

ただ預かるだけでなく、子どもたちに「価値ある遊びを与える」という目的を持った場にしようと、部屋を借り、事務所を設けた。学齢前の子どもに教育的な指導をする点が当時はめずらしく、評判を呼んだために、預かる子どもの数はしだいに増えていったという。あるとき、その中の子どもの一人が、東京教育大学附属小学校(現在の筑波大学附属小学校)に合格した。当時、教育大附属小学校に通うのは、上流インテリ階層のお坊ちゃん・お嬢ちゃんと決まっていたのに、商店街の子どもが合格したというので近所で評判になった。たまたま読売新聞がその話を聞きつけて記事にしたのだという。六〇年代はじめの高度経済成長期で、経済的にゆとりが出てきた親が、子どもの教育に強い関心を持ちはじめた時期にあたったこともあり、『伸芽会』のウワサを聞いた親たちが子どもの手を引いて遠方からもどっと押し寄せた。というのが、専門家の語る『伸芽会』草創期のストーリーである。
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