世の中の景気のいいときはヒマだった

2011.10.24

中古品屋の商売は、不景気のほうが稼げるチャンスが多いのです。景気がいいとみんな贅沢になっちゃって、中古品で間に合わせようとか節約しようという気持ちが薄くなるのです。だからゴミ、とりわけ粗大ゴミが増えるのですね。中古品屋って、粗大ゴミの減量に貢献しているのです。役所から感謝状のひとつももらっていいくらいの、エコショップなのですね。それはともかく、好景気でお金に困っている人が少なければ、品物を換金に来る人も少なくなります。売りも買いもヒマになって困っていたころ、郊外にどんどん家電のディスカウント店が進出してきました。その安売り競争のあおりで、中古品の価格もだいぶ下げなければならない事態に追い込まれました。よりによって、そんなときに従業員の数が一番多かったのです。少ない利益と重なる人件費の負担に耐えかねて、便利屋という商売を兼業したこともあります。庭の草取りや部屋の掃除、冬は雪かき、屋根の雪下ろし、水道の凍結解凍などなど何でもやりましたが、人件費を補うぐらいなもので、もうけを出すまでには至りませんでした。人件費を減らすために従業員を解雇するようなことは、絶対にやりたくないのです。だから便利屋でも何でも、仕事があれば追っかけていました。そのころは、店の経理をすべて妻に任せていたので、どのくらい苦しかったか数字では分かりませんでした。でも、妻が時間をやり繰りしてパートでゴルフ場へ稼ぎに行ったくらいですから、そうとう厳しかったのです。そして、バブルがはじけて不景気風が吹きはじめると、私らの商売は俄然元気になるのです。失業、倒産、個人負債の増加は、片付けや換金の商売の出番なのです。そうして、不景気のお陰といったら語弊がありますが、わが社も盛岡市郊外にやや大きめの二号店を持つことになるのです。