どこへ向けて歩けばいいんだろう?どこへ向けて私は歩きたいのだろう?繁華街を歩きながら、深く被っている帽子やサングラスがわずらわしくなって、コンビニエンスストアのゴミ箱に捨てた。その姿で歩いていると何人かが私を指差したり、握手を求めてきたり、手を振ってきたりしたけれどすべて無視した。なんだかそんな何もかもが滑稽な芝居のように思えて笑った。私は私だ、と強く信じて自信を持って前を向いた。その時、たまらな
私は私だ... の続きを読む
手首から血を垂らしながら来院し、それでも処置を拒否するのと格闘しながら縫合したり、救急病院に搬送したりしたこともありました。こうした治療は、一時的になら改善をもたらしたこともありますし、ある程度本人の支えにもなっていたと思います。その意味では、無意味だったとは言えないでしょう。今後の改善の可能性もありうると思います。またこれまでの治療にしても、さまざまな工夫の余地は大いにあったでしょうし、そのこと
手首から血を垂らしながら来院... の続きを読む
開業医は、ある程度経済的には恵まれるが、仕事はつまらない。教授になると、絶大な権力は握れるが、当面、お金には苦労する。まあ、いずれにせよいいことばかりではない。医者人生もいろいろだということだ。医学部を卒業して二十年目のクラス会のリポートは、とりあえずこれでおしまいである。ここに登場した医者たちは、文章構成上、若干の脚色をほどこしたが、ほぼ実像と思ってもらってさしつかえない。ただ、彼らがとりたてて
アベレージの医者の姿... の続きを読む
仲間の中では中間の年齢で、外資系の会社との転職交渉は、主に最年長のE氏が行っていた。交渉は順調にまとまり、まず、E氏が転職して、その後に二、三ヶ月遅れて、残りの仲間が入社する手はずになっていた。D君は、E氏が入社しか段階で、勤務先に辞表を提出した。ところが、入社予定の外資系証券会社の本社が全世界の支店に向かって「採用の凍結」(「ヘッドカウントーフリーズ」と称する)を発表し、D君を含む仲間の入社が進
外資系の会社との転職交渉... の続きを読む
日本のうたを西洋のうたと対比させて論じる本はたくさんありますし、ロック音楽が、伝統的白人ポップスと黒人商業音楽との融合によってできたものだということも常識です。しかし、絵かきうたや鞠つきうたと安室奈美恵が似ていることを発見したとき、ただよく似ている(日本人のうたの心は変わらない!)と言って終わりにするのでなく、どのようにして似てきたのか、その歴史的プロセスを平易に解いた本に僕はまだ出会っていません
日本人の西洋に対する構え... の続きを読む
レポートを日本で紹介したのは、おそらく私が初めてだと思います。私自身、原文のこのレポートに接したとき、そのセンセーショナルな内容に興奮を覚えました。この研究における、死亡率が最低の体重と、理想体重が、ほぼ一致したのです。16年間にわたるこの研究の成果は、これまでの体重と健康の定説を大きく塗り替えてしまうかもしれません。それと同時に、私が長年医師として多くの患者さんを診てきて感じていたこと、言ってき
その人の本来の理想体重... の続きを読む