建築士の実務経験に関しては、ときとして粉飾され、ときとしては隠蔽せざるを得ないのである。実務経験の長さなど、設計では当てにはならない。しかし、それでは「二五歳の若い建築士」に設計を依頼しても安心かというと、何かが足りない。それは生活経験ないし人生経験である。これは職務上の実務経験とは異なる。たとえば、車の運転をしたり整備をしたことがなければ良い車庫はできない。庭の隅に家庭菜園を作るのはいいが、その
生活経験豊かな建築士がいい... の続きを読む
15メートルほど進んでいくと、しばらく視界から遠ざかっていたレールが再び姿を現します。窪川と愛媛県の宇和島を結ぶローカル線、予土線です。まるで四万十川と予土線をお供にしてサイクリングしているような気分に浸っていると、大正の町に入っていきます。ここで少し早い昼食を取るため、国道を離れて駅前へ続く道にハンドルを向けます。ほどなくしてログハウス風の駅舎が見えてくるのですが、車道に立つ案内板には「国鉄土佐
国鉄時代にタイムスリップ... の続きを読む
相続を乗り越えるためには、一にも二にも計画性がものをいいます。すなわち早め早めに動いて周到に準備を進めておくことにほかなりません。とかく直前になってものごとに対処しようとすると、焦りや動揺からつまらないミスをしたり、高いツケを払わされることがあるものです。相続が間近になってから焦り出し、ハウスメーカー等にすすめられるまま、必要以上に多額の借入をしてアパートを建ててしまうというパターンなど、その典型
準備に時間を割いて「適税」を実現... の続きを読む
日本では、フリーターの数が、九二年の一〇一万人から〇四年には二二二万人に増加している。十五歳から三十四歳の若者のうち、仕事もしておらず、学校にも通っていない者、いわゆる無業者は、九〇年代初めの四〇万人から〇四年には六四万人となっている。高校卒業後、就業も進学もしない者の数は、九〇年代初めの一〇万人前後から二〇〇〇年には一三万人へと若干の増加である。これに対し、大学卒業後、就職も進学もしない若者の数
日本のフリーターの数... の続きを読む
1歩裏路地に入れば、豪雪の街の、行く夏を惜しむ静かな風情があり、その佇まいのあまりの端正さと、一種凛とした厳しさに、温暖な静岡からやってきた私は、感に打たれざるをえない。十日町という地名は、私にとって、雪深き国の象徴であるとともに、いつか1度は訪れてみたかった恩師の郷里だった。時刻は15時過ぎ、まだ時間があるので、市街地から師の住んでいた山間の集落を目指す。途中からは、かなりの急坂である。豪雪の冬
行く夏を惜しむ静かな風情... の続きを読む